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2007年10月29日 (月)

CANON NewFD50mmF2

分解の痕跡のある「CANON NewFD50mmF2」を入手しました。恐らくレンズにカビがあったのでしょう、銘板の周囲と後玉押さえ部分にこじ開けようとした傷が沢山ありました。レンズ内部を観察すると、レンズに拭き傷や拭きムラもみられ、絞り羽根は油で汚れています。ピントリングや絞りの動作に問題はないので、内部の掃除のみで済みそうです。

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銘板は接着されています。ゴムリングでまわしても駄目なんですね。極細のマイナスドライバー(精密ドライバー)などの工具を差し込んでこじ開けますが、銘板の画像の位置に工具を差込みます。

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画像のような窪みがあるんですね。この部分に差し込めれば傷をあまりつけないで済みます。またレンズ開口部、フィルター枠にガード用にセロハンテープなどで保護すれば、さらに傷がつきにくく(多少傷はつきます)なります。

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銘板が外れると3本のネジが現れるので、このネジを外すとフィルター枠が取り外せます。これは前玉ユニットを抑える役割もしているので、いっしょに前玉ユニットも外せます(ここで外さなくても大丈夫です)。

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ピントリングをとめている3本のネジが見えます。無限遠にしてからネジを外して、ピントリングを外します。必ず無限にしましょう。後の工程が面倒ですからね。

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この辺りで、前玉ユニットを外しておきましょう。逆さにすれば落ちてきます(笑)。ってことは後の工程でレンズを持ち上げたりして作業しますので、うっかりすると外れて落としてしまいますね。そうそう大事なことですが、各可動部は動かさないように注意しましょう。あとで無限の調整が面倒になります。

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で、無限のあたりに印をつけておきます。私はマジックでしたが、ケガキコンパスなどで、細い線傷をつけて置く方が、印が消えたりしないし、無限の再現性が良いので、そうすることをお勧めします。一応マジックでも大丈夫なんですけど。

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次に、銀ベース(以後、ヘリコイドベースと呼びます)を画像でいうと手前にゆ~っくり、ゆ~っくり回転させていきます。そうすると黒ベース(以後、絞り後玉ユニットと呼びます)がせり出してきます。画像の緑の青い位置にくると、今度は絞り後玉ユニットもヘリコイドベースと一緒に回ろうとします。この「回ろうとする」位置でとめてケガキを入れます。ケガキは絞り後玉ユニットとレンズ本体の部分の2箇所入れて下さいね。

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今度はヘリコイドベースは動かさないで、絞り後玉ユニットを反対方法にゆ~っくり、ゆ~っくり回転させて行きます。すると絞り後玉ユニットが外れた感触があります。この時の位置を銀のベースにケガキしておきます。

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これで絞り後玉ユニットが分離できます。ここで次に進む前に、再度、絞り後玉ユニットを組み込んでみましょう。何度か繰り返して練習しておきましょう。そうると組み立てるときに迷わないで済みます。ここで分離しても組み込み出来ないことがあります。絞り後玉ユニットから出ている絞り連動レバーの位置が動いてしまったためです。外した直後に位置をメモしておきましょう。

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後玉を取り出します。押さえカバーがありますので、画像のようにマイナスドライバーなどを差し込んで持ち上げます。3箇所爪がありますので、2箇所外せば自然に外れてきます。ただプラスチック部品ですから、あまり無理はしないことです。破損させては悲しいですからね。

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押さえカバーが外れると、後玉とスペーサリング、そして絞りの手前のレンズが取り出せます。接着はされていませんので、絞り側から綿棒などで突付くと簡単に外せます。

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次に絞りユニットを外します。3本のネジでとめられています。基本的にはこれを外せば絞りユニットがごっそり出てくるのですが、オリジナルかどうか分かりませんが、このレンズは1cm幅で接着剤が塗られて固定されていました。ゆるみ止めのような柔らかい接着剤でしたので、爪楊枝で慎重に接着を剥がせましたが、はみ出しも結構凄かったので、オリジナルでない気がします。

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これが取り出した絞りユニット。左上のレバーを動かすと、絞りが開閉します。動きを観察してみましょう。でも油で固着などしてる場合は無理に動かさない方がいいです。多分壊れますんで。

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ユニットのままベンジンに浸してもよかったのですが、絞りを分解してからベンジン漬けにしました。

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よくよく洗浄してベンジンを乾燥させ、油が除去され綺麗になったことを確認して組み立てます。画像のようになりますが、最後の1枚をセットするのがちょっと難しいです。手先がプルプル震えるような作業になりますが、根気よく頑張りましょう。

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カバーを付けてネジ留めしバネをセットしてユニットの完成。一応レバーを動かして動作確認してみましょう。きちんとストレスなく開閉すればOKです。絞り後玉ユニットに絞りユニットを組み込みます。この時ネジ3本留めますが、強く締めすぎると絞りが開閉しなくなりますので注意が必要です。ストレスなく開閉するところで締めるのをやめ、ネジに緩み止めをしておきましょう。

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後玉を組み込みます。もちろんレンズはクリーニングしておきます。

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絞り後玉ユニットをヘリコイドベースに組み込みますが、画像のように絞り後玉ユニットからレバーが見えます。このレバーを適正な位置にセットしてないと組み込めません。位置は・・・そうです。組み立て練習した時にメモしたものが役立ちます。

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最後の掃除。前玉ユニットをからレンズを取り出して掃除しておきます。後玉と同じように押さえカバーがありますので、これを外すと簡単に取り出せます。最前面のレンズは枠に固定されていますので、画像の状態でクリーニングします。この個体は油かなかり回っていて、拭いても拭いても周囲の隙間から油が滲んできました。思案した挙句に思い切ってクリーナー液漬けしちゃいました。結果はOK。大方の油は除去できて綺麗になりました。

綺麗になったら、前玉ユニットに組み込み、絞り後玉ユニットに載せて、一旦ボディに付けて無限を確かめます。大丈夫であれば、ヘリコイドリング、フィルター枠、銘板リング(これは少量のボンドで接着)を取り付けて完成です。

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NewF-1に取り付けて記念撮影。ちっこいレンズですがF-1によく似合います。ちなみにNewFD50mmF1.8は、外観はほとんど同じですが、分解してみると中身は違いがみられます。そっくり同じようにはメンテナンスできませんです。

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