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2009年1月

2009年1月 5日 (月)

CANON NewFD200mmF4

インナーフォーカスタイプの200mm望遠レンズで距離によって全長が変化せずバランスのいいレンズです。また凹凸も少なくすらっとしてスマートで全長も短くコンパクトなデザインです。

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さてこのレンズ、動作はすべて問題なしでピントリングや絞りリングもスムーズに動きますが、レンズにカビが盛大に発生しているジャンクレンズであります。それから各所スリワリやかに目に傷やタッチアップ痕(マジック塗り)がありますので、どなたかが分解されたようですね。

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後玉側にもカビ。それにニュートンリングがみえますね。バル切れしているわけではないのでニュートンリングは特に問題なさそうです。

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では前玉側から。レンズの銘板リングをゴムアダプターを使って外します。スリワリがあるのですが、レンズがすぐそばにあるのでゴムアダプターの方が安全です。

前玉はレンズサッカーで持ち上げると取り出せます。両面ともカビがすごかったです。2枚目のレンズはほんの少し端っこにカビがある程度で比較的きれいでした。2枚目の反対側の面は特に汚れてはいないので取り出さないでクリーニングしました。

前玉側は以上で終了、次に後玉側の掃除をしましょう。

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後玉を外すにはマウントを分解せねばなりません。でもそんなに難しくないです。まずロックピンのある外周のビス3本を外し銀リングを抜きとると、絞り連動機構が取り出せるようになります。位置をよく確認しながらゆっくり抜き取りましょう。

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ロックピンリングの取り付け固定ビス黒3本と銀1本を外します。これで絞りリングが外せます。注意点は絞りリングのクリックストップのスプリングと円柱形の小さな部品です。グリスが塗られているので飛んで行ってしまうとこはないと思いますが、念のためビニール袋などの中で作業すると良いでしょう。

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上画像の部品を外します。これは台座と呼ぶのでしょうかよくわかりませんが・・・。ビス4本で固定されています。うち1本は青いプラ部品の下に隠れています。

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後玉を取り外すのですがビス3本で固定されていてビスが錆びていて難儀しました。おかげで1本舐めてしまい仕方ないのでピンバイスを使って頭を削りました。組み立て時はこの部分にボンドG103を流し込んで固定しておきました。とりあえずは大丈夫でしょう。

2枚目のレンズはカニ目リングを外すとレンズサッカーで取り出せます。両レンズとも盛大にカビが発生していましたのでお掃除しましたが、コーティングムラがかなりできました。

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カビはレンズだけでなく、上画像のようなところにも発生していたので、こういう箇所もチェックして汚れているようならお掃除しましょうということですね。

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あとは逆順に組立完成なのですが、絞り連動機構の組み付けがちょっと捻りが必要かも知れません。文字通り捻りです(笑)。分解時の動きを観察しておけは問題なく組み立てられますので、メモ(デジカメでメモでも)しておくことをお勧めします。それから余分なグリスが染み出てきています。レンズマウントのボディ取り付け部分にも油が出ていたら、これも取り除いておいた方がよいです。ボディが汚れますのでね。

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今となっては使うのが難しいレンズかも知れませんね。よい被写体を見つけて試写してきましょう。結果はまた後でUPします。

○前群の分解方法についてお問い合わせがありましたので参考資料として追記しますね(2009/01/16)。

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フード下にあるイモネジ3本外し、イモネジの穴からシンナーやアルコールを注し緩み止めを溶かして筒をひねると、上画像のように分解できます。画像にみえているレンズは4群目(4枚目)。ここから1枚づつ外して3群、2群とアクセスするのと思われます(これより先は分解していません)。なお上の画像ではピントリングのゴムまで外していますが、その必要はありません。

ちなみに組み立ての際はイモネジの傷がある同じ位置まで正確にねじ込まないとピントが狂うと思います(っていうか組立後は無限調整が必須ですね)。この点分解前にご承知おきください。

○随分と時間が経ってしまいましたが試写しましたので追記します(2009/05/01)。

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_canon/jwc_test_20090430_canon_nfd200f4_01.html

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_canon/jwc_test_20090430_canon_nfd200f4_02.html

逆光でもゴーストやフレアは少なく、開放F値は並みですがボケも綺麗に思います。

○レンズが違いますが、旧FD135mmF2.5のマウント側の分解方法について、旧FD200mmF4の参考として追記します(2017/06/24)。あくまでも参考です。また実行の際は、機構や動作などよく観察、メモしたりしながら、細心の注意お願いします。

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マウント側から後玉ユニットを外します。スリ割り(ユニットの一番外側です。遮光カバーに工具の先端が干渉するかも知れませんが、まあ構わずやってしまいました)に工具を垂直に当てて緩めます。下画像の上部分に外した後玉ユニットが写っています。ちなみに、この時点で前玉側の絞りの一番近いレンズ面が清掃(やりづらいかも知れませんが)できるようになります。

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工具はクロスタイプです。力が入るように画像のように工夫しています。尚、上画像では、マウントの締め付けリングを取り外していますが、外す必要はありません。

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マウントユニットを外しますが、ポイントはピントリングを最短側にすることです。そうすると、画像のように、ごっぞりと外すことができます。

ここで、前玉側のレンズ面を清掃しても良いのですが(後玉ユニットを外した所での清掃が無難ですね)、絞りがフリー状態になって、清掃中に一気に絞りが閉じて、清掃道具(綿棒やクリーニングクロスなど)が絞りに当たって破損する可能性があります。よくよく内部の機構を観察しながらでないと、取り返しのつかないことになるでしょう。注意してください。

あと絞りリングも外れやすいので、組み込まれているスプリングを傷めたり(下の追記画像)、スチールボールを紛失する危険がありますので、これも注意をお願いしますね。

○こうなってしまうと大変ですね。(2017/06/26)画像を追記します。

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気付かず絞りリングをはめようとすると、スプリングを噛んでしまい、残念なことになります。こうなると、スプリングが着いた状態で組み込みが難しくなります。

○FDレンズの本(THE LENS)、FD135mmとFD200mmのページの一部から引用して掲載しておきます。(2017/06/25)

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FD135mmもFD200mmも、おそらく後玉ユニットを外せれば、絞り直前の前玉側のレンズ面が清掃できるかと思います。割り箸など細長い棒にクリーニングクロスを巻き付けたものなどで清掃することになりますが、レンズの縁がクリーニングできるかどうかが微妙な所です。

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