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2009年9月 9日 (水)

NIKON Nikomat FTN

露出計やシャッターなど基本的にはきちんと動作するのですが、モルトの劣化、ファインダーのカビ、底カバー三脚ザ付近の歪み、トップカバーの一部へこみなどがあり、扱いとしたらジャンク品となります。

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ニコマートFTNの分解は市販の本(やさしいカメラ修理教室 大関通夫著 クラシックカメラ選書、または、やってみよう!カメラの修理&メンテナンス 大関通夫著 ジャパンホビーツール)に詳しく解説されていますので手順は割愛します。特に難しい個所はありませんが、組み立て時シャッタースピードを1/125sにセットするとか知らないと大いに悩むと思われる個所がありますので、分解前に一度最後まで読んでおいた方がよいでしょう。

ちょっと本では解説していない部分などを載せておきます。

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(1)上画像はファインダーを構成するユニットの外枠です。分解本ではこの部分は取り出していませんが、この枠を取り出すと見えない部分のモルトを交換できるので実行しました。ファインダー内にシャッタースピードを表示するフィルムがあり、それが糸でつながりシャッターダイアルと連動しています。枠を取り出す際、下手をすると破損するか糸が切れてとっても悲しいことになりますので、細心の注意を払いながら行います。我慢できればそのままにしておきましょう。あと各ビスの下にはスペーサが入っていますので、スペーサは厚みが違うかもしれません。元の位置に復元できように場所をきちんとメモしておいきましょう。

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(2)クイックリターンミラー受け部分のモルトサイズが解説本と違いがありました。解説本はミミの左右が2mmとなっていますが3mm以上必要です。朽ちたモルトを取り除く際の寸法はさらに大きく4mmほどあるようです。2mmですとマウントと同径のカーブに乗り上げてしまいます。もしかすると個体差があるかもしれませんので、貼り付ける前に確認しましょう。

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(3)ミラーボックスの組み付けですが、分解本にある通りに行いますが、何度やっても前板が少し浮き上がります。仕方ないのでビス2か所を緩めに借り止めして、巻き上げレバーを取り付けてゆっくり巻き上げてみると、少し抵抗があったのち前板がしっくり収まりました。本来は必要ないかもしれませんが、うまく組み付け出来なかった場合の一つの方法かと思います。ただし部品を破損したりすることもありますから無理は禁物です。

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(4)分解本では部品の傷を避けるためセルフタイマーを外さないで作業するため、張り皮を全てはがさずビスの部分が見えるだけめくっています。私は張り皮の汚れを綺麗に落としたいと思ったので上画像に書いてある通り、切れ込みを入れて張り皮をすべてはがし、洗剤に潰て綺麗に張りなおしました。

以上4点です。

あと参考に少し画像を貼り付けておきます。部品の位置や配線の参考です

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(1)ファインダーブロックを分解したものです。左下がスクリーンで、中央下がシャッタースピード表示窓、右下がコンデンサーレンズです。左上の枠にスクリーン、シャッタースピード表示窓、コンデンサーレンズの順で入ります。

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(2)ユニットを組み込んだところです。ビス3本で固定されますが、それぞれ下にスペーサが入っています。それから上の左右のビスは緩く借り止めとしておきます。

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(3)ボディのフレームです。シャッターユニットを外すとこれだけになります。カビやモルトカスがある場合は清掃しておきましょう。

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(4)シャッターユニットです。EOSのシャッターと違いゴムダンパーはありませんので、シャッター幕が汚れてなければ、このままにしておきましょう。画像左の機械部分は触らない方が無難でしょう。

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(5)シャッターユニットを取り付け、巻き上げ基板を取り付けます。

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(6)巻き上げ基板を取り付けつ際、上画像の右側にある部品が画像のようになっていないといけません。

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(7)配線の参考です。個体差があるかも知れませんので、分解時にメモをとっておきましょう。

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(8)X接点は青、M接点は茶のリード線です。それからアイピース上の基板の配線です。分解時、矢印のリード線を外します。

こんなところでしょうか。

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モルトもすべて張り替え、ボディのへこみを修正して、全体を磨いてメンテナンス終了。あとでフィールドで使ってみましょう。

○使ってみましたので試写を追記します(2009/09/26)。

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_nikon/jwc_test_20090926_nikomat_ftn_01.html

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_nikon/jwc_test_20090926_nikomat_ftn_02.html

写りに特に問題はありませんが露出計が少し暴れ気味です。撮影時にあれっと思ったので巻き上げレバーを操作すると安定したので、この辺りに問題ありそうです。

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コメント

お久しぶりです。
骨董市でNIKOMAT FTNを1000円で手に入れました。ケース入りで外観は傷も無いし露出計の調子も良さそうなのですが、巻き上げができません(当然シャッターも切れません)。店主に“巻き上げができないしシャッターもダメだね”と言ったら、壊れてるからJUNKで1000円と言われ、思わず買ってしまいました。中を開けたらフィルムがもう巻き上げられない状態になっていて、巻き戻したら巻き上げができるようになりました。ラッキー!

投稿: ☆ほし | 2012年4月 8日 (日) 18時41分

☆ほしさん、こんばんは。コメントありがとうございます。1000円入手のNIKOMAT FTN、超ラッキーでしたね!。裏ぶた開けて納得、フイルム巻き上げ切っていれば、レバーは動かないですもんね。ラッキーなカメラでいい写真撮ってください。それにしても最近のフイルムカメラのお安さぶりには嬉しいやら寂しいやらで、最近立ち寄った中古カメラ屋さんでFEが2000円(モルトNGですが動作品)なんてのも見かけました。しかしそうなってくると肝心のフイルムや現像代がとても高く感じます。

投稿: JWC | 2012年4月 9日 (月) 21時24分

手に入れたFTN、調子が良さそうなので清掃とモルト交換をしています。
手に入れたのは前期型で(シリアル372××××)、ネジはマイナスが使われており、巻き上げレバーやセルフタイマーのレバーは金属がむき出しのものです。
手元にあるFTNの後期型(442××××)と比較しましたら、張り革のエンボス模様がことなり、正面のNIKOMATの文字の太さも微妙に異なってました。プラスチックの覆い以外にも違いはあるようです。
JWCさんの写真を見ると、レバーや張り革は初期型のようですが、ネジは+ですね。前期型から後期型へは、少しずつ移行していったのでしょうか?

投稿: ☆ほし | 2012年4月17日 (火) 09時12分

☆ほしさん、こんにちは。FTN調子良さそうでよかったですね!FTNについて気になったので調べてみたのですが、「ニコンファミリーの従姉妹たち」という本にFTNの小改良について記述があります。FTN発売からFT2に引き継がれるまでに、幾つかの改良がくわえられているようです。大きくは巻き上げレバーとセルフレバーのプラカバーということですね。

上の画像の露出計に日付のハンコがありますが、肝心の年が不鮮明で判読し辛いのですが、45とも48とも読み取れますが、45が1970年、48でしたら1973年となります。どちらが正解でしょうか。

投稿: JWC | 2012年4月17日 (火) 11時38分

JWCさん

いろいろ検索してみましたら、次のようなサイトがありました。
http://nikonfan.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/index.html

NIKOMATは、小さな改良が何度も行われてるようですね。
JWCさんの写真では、45のように見えます。と言うことは、1970年でしょうか? もし48だと1973年ですが、これだと後期型が発売になってますね。私のNIKOMATは1973年の購入の後期型で、モルトの張り替え以外の修理はしてません。
先日、露出計を動かすために空気電池を入れて、最新のデジ一と比較してみました。測光方式の違いなどもありますが、白い壁で比較したらほぼ同じ値を指していました。

投稿: ☆ほし | 2012年4月17日 (火) 17時14分

☆ほしさん、ありがとうございます。FTN、ご紹介頂いたサイトを拝見するとかなりの変更が行われているようですね。興味深いです。

私のFTNですが、既に手放してしまっていて実物を確認できないのですが、整備する際に撮っておいた画像がありましたので、それを確認すると、シリアルは「44xxxxx」、シャッターユニットに「73.5.9 S」と印があり、後期の匂いがします。露出計の印も他の画像では「C 48.4.12」と読み取れます。分解時ニコイチされた感じではありませんでしたがどうでしょうかね。

☆ほしさんのFTN、露出計もばっちりなようで撮影に活躍してくれそうですね。いい写真撮ってください。

投稿: JWC | 2012年4月17日 (火) 21時36分

JWCさんの、このページのミラー受けモルトのサイズを参考にして張り替えました。
20年以上前にNIKONで張り替えてもらったFTNを持ってるのですが、裏蓋の蝶番の部分はモルトでなくて、テレンプが張ってありますね。最初からテレンプを張ってあるFTNってあるのでしょうか?
年式?によって圧板の大きさも違うようですね。44台の圧板は、37台より一回り大きくなってました。

投稿: ☆ほし | 2012年4月23日 (月) 10時08分

☆ほしさん、JWCです。コメントありがとうございます。裏蓋の蝶番の部分はテレンプですか~。どのカメラでも通常はモルトですよね。オリジナルのFTNはどうなんでしょうかね。「やさしいカメラ修理教室」という本のFTNの分解組立には厚さ2mmのスポンジを使用していますので、オリジナルはモルトではないかと思います。一時期ニコマート系ラインナップをそろえていたのですが、テレンプだったか記憶にありません。最初からあるのか、なんともいえないですね。

蝶番の部分で今手持ちの機材で違うなと思っていたキヤノンEFを確認してみるとモルトではなく薄手の遮光クロス?を使用していました。以前何台か所有していたのもそうだったと記憶してるので、オリジナルだと思います。そういう機種もあると思うので、オリジナルでテレンプというのも可能性としてはある・・・かなぁ?どうでしょうか?。

投稿: JWC | 2012年4月23日 (月) 21時57分

JWCさん
NIKOMAT、見かけるとつい購入したくなってしまいます。初めて買った一眼がNIKOMATだったので、愛着があるのでしょうか。
先日も全国展開の某カメラ店でjunkのNIKOMATを格安で手に入れました。junkの理由はプリズムの腐食?がひどく、のぞくと蜘蛛の巣が張ってるように見えます。ボディは殆ど傷らしいものは無く、部品取りにでもと考えまして。
で、このNIKOMATですが、巻き上げレバーを外そうとゴムで回したのですが、最後のところで固くて回らなくなります。今までに何回もNIKOMATは分解してますが、このようなことは初めてです。
無理な力を掛かると、巻上げやシャッターチャージに影響が出そうですし。
このカメラ、よく見ましたら巻き上げの側面の下にあるネジの頭が、かなりひどく舐めてしまってました。前の持ち主が分解したのかも知れませんが、うまく開けられなかったのかも。

ときにJWCさんは、モルトの貼り付けにどのような接着剤をお使いですか。私は市販の両面テープのついたものを使ってます。修理店ではボンドを使うようで、あるお店で聞きましたらコニシのG103を薄めて使ってるそうです。よく見かけるG17は、あまりよくないような話でした。ただしG103の薄め液は劇薬だそうで、手に入れにくいとか。
貼り皮もこの接着剤で貼るとのことでした。最近のプラボディでは両面テープを使ってるようですが、メーカーで使ってる製品は手に入りにくいようですね。以前にあるメーカーのカメラの貼り皮が剥がれてしまい、SCで相談したらテープを少し分けてもらえました。
薄手でなかなか協力、でも必要ならきれいに剥がれる製品でした。
こんなのが市販されるといいのですが。

投稿: ☆ほし | 2012年5月 3日 (木) 12時05分

☆ほしさん、こんにちは。JWCです。書き込みありがとうございます。

NIKOMATをまた救出されたようですね。だいぶ手ごわそうですが、部品取りに割り切れば、それでも良しといったところですね。ただ分解できないとなると困りますね。本当にダメにしてしまうと部品取りといえど可哀そうです。なんとかネジが外せるといいのですが。

モルトの接着についてですが、私の場合ですと、裏蓋の溝の部分は市販の両面テープを使っています。ホームセンターで売っているNITOMSというメーカーの一般用のものです。これを溝に合わせて細長く切って、先に溝に貼りこんでから、モルトを差し込んで行くというやり方です(糊付きのモルトは差し込みが難しいので使わないです)。ミラーボックスのミラー受け部分は、モルトにこの両面テープを先に貼ってから(もしくは糊付きのモルトを)切り出しています。貼り皮の場合はG103をアセトン(これもホームセンターで購入:かなり強力な溶液)で薄めてから筆塗りしてボディに貼り付けています。プラボディの場合は、溝で使ったのと同じ両面テープを使いますが、粘着力がいまいちで、よく脱脂しておかないとすぐに剥がれてきます。また貼り皮が硬いと、端っこから剥がれてくるので、この両面テープもベストではないですね。もっと粘着力が強力なものを使わないといけないようです。カメラ修理屋さんが使うのが一般に売っていれば良いですよね。

投稿: JWC | 2012年5月 3日 (木) 14時01分

JWCさん、返信を有り難うございます。

ネジは途中まで緩むのに、なんで最後のところで回らなくなるのか不思議です。
そういえば、このカメラの底ぶたを外すとき、ネジに接着剤らしいものが付着してました。もしかすると前所有者が分解したときに、緩み防止のために使った可能性はありますね。
このカメラ、プリズム以外は調子が良さそうなので、なんとしても復活させたいです。

モルトは先に粘着テープを貼っておくという方法もあるのですね。今度、試してみます。メーカーは何を使ってるのか。
修理屋さんはG103を使うことが多いようですね。大関さんの著書でもG103を使ってますし。確か大関さんは元NIKONの方だったかと。私が訊いたのも、元NIKONの修理を担当してた方のお店です。
G103はアセトンでも薄められるのですが、コニシに訊いたところ、接着力が低下したり変質の原因になるので勧められないとのことでした(どうしても薄めたいなら、G薄め液があるそうですが、品質は保証できないそうです)。手に入るなら、MEK(メチルエチルケトン)で薄めるのがよいそうですが、MEKは劇薬のようです。

カメラメーカーは、どこの両面テープを使ってるのでしょうね。多分、特注でしょうか。
SCで分けてもらったものは、カメラの貼り皮に使ってるものだと思います。こんなのが簡単に手に入るといいですね。ちなみにこのテープを分けてくれたメーカーのデジ一、買っちゃいました。

投稿: ☆ほし | 2012年5月 3日 (木) 20時48分

☆ほしさん、JWCです。プリズムも清掃で改善できればいいのですが、その前にトップカバーを開けなくてはいけないですよね。復活できるといいですね。なんとか頑張ってみてください。

アセトンで薄めるとよろしくなさそうですね。確かに、少々薄めすぎると着きが悪かったです。多少コテコテしますがG103そのままがよろしいかも知れません。それに劇薬の部類ですから体によくないですもんね(肺がちょっと弱いもので...)。

親切なメーカーさんですね。やっぱりそういうメーカーのカメラを買おうという気になりますね。何かあったときに親身に相談にのってくれそうですからね。

投稿: JWC | 2012年5月 3日 (木) 23時27分

JWCさん
さっそくモルトの張り替えを、JWCさんの方法でやってみました。
両面テープは厚さが0.08mmのものを使いました。でも両面テープを細く切るのもなかなか大変ですね。私は両面テープをガムテープの上に貼り付けておいてカッターで細く切りました。

テープさえ溝の中に貼ってしまえばモルトを貼るのは楽勝です。今まで放っておいたNIKOMATのFTNとFT2の2台、貼り替えました。
FTNはブラックボディで20年くらい前に骨董市で買い、そのまましまい込んでたものです。当時、50mm1.4付きで確か1万円だったと思いました。使い込んでたようで塗装がこすれて真鍮の地が出ています。でもなかなか格好がいいです。

投稿: ☆ほし | 2012年5月 6日 (日) 23時17分

☆ほしさん、JWCです。モルトの貼り替えお疲れさまでした。さっそく両面テープを利用されましたね!。細く切るのは、私も☆ほしさんがお考えになったのと同じような方法でした。私は少々もったいないのですが、両面テープをカッターマットに貼って、またその上から両面テープを少々下(上でもいいですが)にずらし、左右もマットに掛るくらいに貼って切っています(細く切るとき動きにくくするためです)。☆ほしさんのガムテープを利用する方法は無駄が少ないのでいい方法ですね。私も今度はガムテープでやってみます。

これで仕舞い込んでいたFTNブラックも元気に使えそうですね!是非使ってあげてください。使いこまれていた昔を思い出して喜ぶかも知れませんね。

投稿: JWC | 2012年5月 7日 (月) 06時48分

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