PENTAX

2008年9月20日 (土)

PENTAX SMC PENTAX-M50mmF2

開放値がF2。標準レンズの一番お安いレンズ。こういうレンズはお安いボディに似合うということでMV-1と合わせてジャンクで入手。MV-1はまだメンテナンス中(機会あればUPします)ですが、今回はレンズのメンテをUPします。

20080920_01

ジャンクの理由はやはりカビ。外観は新品並に綺麗。内部はカビ。想像するにはほとんど使わず長い間筒型のレンズケースに封印されていたか、カメラに付いた状態でカメラのソフトケースに入れられ押入れに仕舞ってあったか、まあそんな所でしょうかね。

20080920_02

このような状態まで分解すればレンズ内部の掃除は出来るようになります。ちなみにフィルター枠を外さなくても出来そうなのですが、この個体は前玉ユニットがベースに固着して外せなかったので、絞りユニットごと取り出して緩めたのですが、その前に硬いのでフィルター枠外しておかしいなと思いながら工具を当てて力いっぱい回したら、外れたのはよかったのですが、絞りユニットが固定されているネジ部分がずれてしまい傷が付きました。見た目はよく判らないのですが、ちょっと失敗しました。

20080920_03

分解前の前玉のカビ状況です。絞りの前にあるようですが内側にもあるようです。

20080920_04

絞り直前の面の状況です。カビてますね。綺麗にふき取ります。

20080920_05

内側の掃除をします。押さえリングを外します。緩み止めされていますがゴム手袋をして少々力を入れれば回りました。心配なら緩み止めを少量のシンナーなどで溶かしてから回すのがよいでしょう。リングを外すとレンズが取り出せますので、汚れている面をお掃除し綺麗にします。幸い取り出したレンズだけの汚れでした。

20080920_06

今度は後玉の状況です。前玉に比べてカビは少ないのですが、絞りの直後の面だけではなく内側にも汚れがあるようです。

20080920_07

後玉ユニットです。絞りの直後の面。やっぱりカビてますので綺麗にしておきます。

20080920_08

リングを緩めるとリングも付いていっしょに外れます。このレンズに汚れがありましたので綺麗にしてまた取り付けました。これでカビの除去は概ねできましたので、あとは全て組み付けての完成です。

20080920_09

完成したレンズをKマウントボディに取り付けて記念撮影。まあしかしカビレンズ。いくらカビをふき取っても一旦カビたのはコーティングに影響ありますね。コーディング斑もあるし埃の混入もありとても新品同様にはなりません。残念ですが。まあそれでも撮影にはほとんど影響ないレベルの汚れ。十分な写りを期待できます。

あとでデジタル(istDL)で試写してきますので結果をUPしたいと思います。

○追記:テスト撮影です。申し分ない写りです。

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_pentax/jwc_test_20080925_pantax_m50f2_01.html

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_pentax/jwc_test_20080925_pantax_m50f2_02.html

| | コメント (0)

2008年5月28日 (水)

PENTAX SMC PENTAX-M35mmF2.8

ジャンクのペンタックスKMのキャップ代わりに付属していたレンズですが、キャップといえどスカイライトフィルターのおかげで前玉にダメージはほとんどなく、後玉もやや拭き傷がありますが綺麗。蛍光灯にすかしても中のレンズも綺麗です。ということはボディの方がレンズのリアキャップ代わりということかな(笑)。

20080528_01

そんなレンズですが、ジャンクとしての理由があるわけで、動作を確認すると、絞りの動作がと~っても緩慢で、俗に言う「粘り」というやつです。これを気づかないで撮影に使ってしまうと、開放以外は全て露出オーバーの仕上がりになって悲しい思いをしてしまいます。あとは問題は見あたらないので、分解してその「粘り」を改善することにしました。

20080528_02

銘板リングを外します。これ結構きつく締まっていたので、ユニクリーンオイルを染み込ませた後、ゴムリングで緩めました。

20080528_03

フィルター枠を外します。ビス3本で固定されています。どの位置でも組み立てできますが、不安なら位置がわかるようにどこか印をつけておきます。

20080528_04

前玉ユニットを外します。スリ割りがあるので、工具でも外せますが、ゴムを当てるかゴム手袋でつまんで回せば工具痕が残らずに外せます。

20080528_06

絞りユニットが露出しますが、はじめに上画像のリング(以後「押さえリング」と呼びます)外します。カニ目穴がありますのでを工具を使って外しますが、私は緩み止めに気づかず、2回ほど思い切りまわして空振りし、盛大に傷をつけてしまいました。緩み止めを溶かして回せば簡単に回ります。組み立てれば傷は見えなくなりますが、気になるので、あとで対処します。

20080528_06_2

次に上画像のリング(以後「押さえワッシャ」と呼びます)を外します。ひとつ前の画像で「押さえリング」にカニ目工具を差し込んで当たった部分に傷が付きましたが、組み立て時の目印になります。この傷を目標に「押さえリング」をねじ込めば基に戻せるということです。なお「押さえリング」をねじ込み過ぎると絞りがまったく動かなくなります。

あと上画像の金具(以後「連動金具」と呼びます)にケガキします。この金具の位置で微妙に絞りの開き具合を調節しています。傷ではなくマジックがよいと思いますが、油を除去した際に消さないように注意しましょう。ちなみに私はケガキをしないで外したので、もとの位置が分からなくなりましたが、組み立てはデジカメ画像でそれらしい場所に取り付けました(笑)。

20080528_08_220080528_07

「連動金具」を外す際、丸印部分(「連動金具」の突起)を少し押しながら作業すると外れやすいです。

20080528_09

上画像のリング(以後「連動リング」と呼びます)を外します。差し込まれているだけなので引き抜きます。ただ絞り羽根が下にありますので、注意しながらゆっくり行います。

20080528_10

「連動リング」を観察すると、油がべっとり付着しています。粘りの原因物質ですね。

20080528_11

「絞り羽根」を外します。これも慎重に作業します。折れたりしたら悲しいですからね。「絞り羽根」も油で汚れ、レンズ側の部分にも油が多く付着しています。「連動リング」「絞り羽根」はベンジンに浸して洗浄。レンズ側はベンジンを染み込ませた綿棒(付け過ぎ注意)で油を拭います。絞りの前後の面のレンズが汚れていたら清掃しておきましょう。

20080528_12

さて折り返し。全ては説明しませんが要点だけ。絞り羽根の組み立てですが初めてだと最後の1枚を差し込むのに難儀しますが、慣れるとそうでもなくなります。ただがさつに扱うと絞り羽根を傷めかねないので油断は禁物です。

20080528_13

「連動リング」は「絞り羽根」の突起の入る穴がありますので、きちんと「絞り羽根」を並べないと「連動リング」がセットできません。

20080528_14

盛大に傷を付けた「押さえリング」ですが、傷はリューターで削ってその上から黒板用の黒スプレーをしました。ほとんど目立たなくなりました。気持ちよいです。あとは分解時に説明した点などを注意しながら組み立てます。緩み止めも忘れずにしておきましょう。

20080528_15

ケガキを忘れたということで、ちょっと絞りの位置に不安がありますが、MGに取り付けてシャッターを切っても絞り値に比例して開閉しているし、istDLでもそれなりに写っているようなんで、まあとりあえず実用的には問題ないでしょう。後日テスト撮影してみましょう。

○追記(テスト画像)

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_pentax/jwc_test_20080531_kareki.html

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_pentax/jwc_test_20080531_wakaba.html

| | コメント (0)

2008年5月24日 (土)

PENTAX KM 電池蓋と底カバー

ペンタックスKMの電池蓋の修復と底カバーの再塗装なのですが、失敗に失敗を重ねて、ようやくなんとか気持ち的に妥協できる仕上がりに出来上がりました。なんて、すごい微妙な表現。ということは不満はあるということでして(汗)、まあトップカバーなどあちゃこちゃに傷もあるし、底カバーだけピカピカではアンバランスという、自分の中の気持ちの治めどころに落ち着かせて、って、そう、たとえば、この時計てはここにないと落ち着かないとか、まあそんところ(笑)で、オッケーということにしました。

20080524_01

20080524_02

電池蓋は前回の記事のように大きな穴を開けてしまいましたので、それを埋めると同時に、コインの入るスリ割りを入れ、「電池蓋」らしくそして「コインで開けられる」ようにすることです。方法は以下の通り。

(1)穴を長方形に形よく整える。幅はこれから用意する真鋳板の厚み2枚分とコインの厚さになるようにです。(2)真鋳板を穴の深さと長さにあわせて切り抜き、これを「壁」とします。(3)「底」の部分を塞ぐ用の真鋳板を用意します。(4)穴にあわせて「壁」をはめ込みます。(5)「壁」を半田で固定します。(6)「底」を載せて半田で固定します。(7)はみ出した部分をヤスリなどで削って綺麗に整えます。(8)あとは塗装して、掘り込み文字に墨入れして完成。具合はよいです。

次に底カバー。(1)耐水ペーパーで塗装を落とす。(2)再塗装。これだけ(笑)。ですが底カバーと電池蓋は焼いて塗装を強くしてあります。

冒頭の「失敗に失敗を重ねて」というのは、塗装と焼きの技術力の問題でして、まあ初心者で「これからもっと上手になるよう努力します」というレベル。正直いってへたくそです(汗)。電池蓋は3回。底カバーは4回やり直しました。なので「気持ち的に妥協できる仕上がりになった」というのは「気持ち的に続かないので止めた」というのが本音かも知れません(笑)。

あとこのKMはプリズムの問題が残ってますが、今、どのように対処するか思案中です。UPはちょっと先になりそうです。

| | コメント (0)

2008年5月20日 (火)

PENTAX KM とりあえず分解

今回はペンタックスKM。相変わらずのジャンク品です。拾った理由は4点。(1)シャッターが綺麗でスローがきちんと動作する(っぽい:笑)こと。(2)M35mmF2.8が付いていること。(3)黒ボディであること。(4)それらを踏まえて値段が安いこと・・・ジャンクなんで当たり前かな(笑)。でした。

よくチェックすると、いっぱい出てきます。落下によると思われるトップの凹凸。その際の衝撃に耐えられなかったか、縁が割れて見えるプリズム。視野に横切る黒い筋。これはプリズム腐食ですね。さらに前板を外したと思われる痕跡。これは皮を剥がした形跡があります。そしてお決まりの電池蓋の固着(なのでメーター動かない)。オプションとしてPENTAX KMの文字の後塗りが付きます(笑)。レンズは絞り粘りです。これはまた別の機会に。

では分解してみましょうということですが、とりあえず気になるメーターのチェックをします。この機種が底カバーを外すと電池蓋といっしょに取れますので、蓋が固着してても動作確認は案外容易です。

20080520_01_01

20080520_01_02

20080520_01_03

電池蓋はマイナスドライバーが入る穴を開けて、オイルにしばらく浸したあと、渾身の力を入れて回してようやく開きました。おかげで底カバーが少しゆがみました。傷も付きました。あとで蓋を修理して、底カバーは再塗装してましょう。これはまた次回以降にUPします。電池ケースは綺麗なのですが、外してみるとリード線が腐食しています。とりあえず、腐食を落として電池をつなげて通電させると、メーターは無事に動きました。よかったよかった(嬉)。

20080520_01_2 20080520_02

20080520_03

では本格的分解に入りましょう。トップカバーを外すために、巻き上げレバー、シャッタースピードダイアル、巻き戻しノブ。これを外します。基本的にはSPやSPFと同じです。逆ネジがあるので注意しましょう。

20080520_04_2

3箇所のビスと外すとトップカバーが持ち上がります。上画像はトップカバーを開けたところ。内部はSPFの後期バージョンとほとんど同じでしょうか。この時点ではまだですが、上画像の1~6のリード線を外します。

20080520_05

押さえのバネ2本を外しプリズムを降ろします。上画像のように朽ちたモルトがプリズムに張り付いています。これが腐食の原因です。

20080520_06

ご覧の通り、横一線。悲しいプリズム腐食であります。この対処もまた次回以降にUPします。

20080520_07

ファインダーブロックと基板を降ろしますが、その前に上で説明した1から6のリード線を外しておきます。ファインダーブロックはビスは4本。巻き上げノブ基板はビス2本。これを外します。巻き上げクランク軸の押さえバネがありますのでこれも外しておきます。ファインダーブロックは分解して、古いモルトの除去、コンデンサーレンズのクリーニングをしておきます。

20080520_08_01

セルフタイマーのレバーを外しておきます。チャージした状態で外します。飾りビスは順ネジです。空振りなどして傷めないよう緩めましょう。

20080520_08_02

張り皮を剥がして前板を外します。ビス5本です。フランジバック調整用のワッシャはありませんでした。セルフタイマーのジョイントがありますので忘れずにこれを確保しておきます。それから朽ちたモルトもありますから除去して貼り直しておきましょう。

20080520_09

X・FP接点の白リード線を外して、底部のバネとビス2本を外すと、ごっそりミラーボックスが外れます。ここにも朽ちたモルトがありますので、除去して新しいのに貼り替えておきましょう。ここまで分解するとスローガバナーが露出します。調子が悪い個体は注油もしくは、ガバナー自体を外してベンジン付け&注油など、シャッターが幾分不調な場合は、テンション軸に少量注油も効果あるかも知れません。いろんな症状あると思います。様子を見ながら処置しておきましょう。

とりあえず今回はここまで。また続きは次回ということで。それにしても結構時間掛かるな~この作業(汗)。そう考えると修理屋さんのOH値段は安いといえますね。

| | コメント (0)

2008年4月 6日 (日)

PENTAX KX ファインダー清掃ついで

露出計が復旧したので、今回は汚れているファインダーをお掃除することにしました。ついでにと言っては何ですが、朽ち果てたモルトが隙間から確認できるので、ミラーボックスまで外してモルトを交換することにしました。

では分解に入ります。KXはペンタ部にプリント基板と、ISO感度ダイアル下に擦動抵抗がありますので、この部分を外さなければなりません。

20080406_01

上画像はモルト汚れを除去する前のもので汚いですがペンタ部の電装です。参考のために外すリード線に番号を振りました。もしかすると個体ごとに違いがあるかも知れませんので、あくまでも参考までにです。

1.エプロン部へ行くリード線(絞りと連動する擦動抵抗)。2.メーターのリード線(黒)。3.シャッター部へ行くリード線(青)。4.メーターのリード線(赤)。5.シャッター部へ行くリード線(青)。6.ボディ下の電池ボックスへ行くリード線(赤)。これらのリード線をコテを当てて外しておきます(前オーナーがリード線を外して、プリズムを退かしたことがあるようです)。

シャッター部へ行くリード線は両方青なので、区別が付くように目印をしておきましょう。確認はしていませんが、同じ青線ですから区別しなくても良いのかも知れませんが。

20080406_02

ISO感度基板のビス2本、アイピースの基板をとめるビス2本、アイピース枠のビス2本、ファインダーブロックのプリズムを固定するイモネジ4本を緩めると、上画像のように電装とプリズムが取り外せます。ISO感度基板の下に、接点金具があるので、これも外しておきます。プリズムに朽ちたモルトが張り付いています。これを丁寧に剥ぎ取って、新しいのに交換しておきましょう。SPシリーズでは、これがプリズム腐食の原因物質です。プリズムの汚れもすべて除去して綺麗にしておきましょう。

20080406_03

前板を外すのですが、セルフタイマーをチャージしておくと組み立てが楽です。私はチャージを忘れて前板を外したので、セルフタイマーがジ~と動いて定位置より右に行ってしまいました。仕方なく組み立て時はペンチで突起を挟んでチャージさせましたので、少々突起に傷が付きました。

前板は5本のビスで固定されています。外す時はカメラを寝かした状態が良いです。この個体はフランジバック調整用のワッシャが1つも入っていませんでしたので、関係なかったのですが、SPなどではこのワッシャが入っていますから、寝かしてやらないとワッシャが落ちて、どの位置に入っていたのか分からなくなります。また前板に貼り付いている場合もありますので、よく確認してから裏返しましょう。それからセルフタイマー部に本体側と連結するカプラーが入っていますので、これを確保しておきましょう。また各所朽ちたモルトがありますので除去して新しく貼っておきましょう。

20080406_04

ファインダーブロックを外します。4本のビスで固定されています。メーターはこのファインダーブロックに固定されています。取り外し時にメーター針に触れることは無いと思いますが、慎重に作業しましょう。

20080406_05

ファインダーブロックを分解します。ファインダーブロック外周にモルトが貼られています。これも朽ちているでしょうから、交換しておきます。スクリーンとコンデンサーレンズは金属製の入れ物に入っています。入れ物は2本のビスで固定されています。これを外すと上画像のように分離できます。入れ物の中に板バネが2枚あり、向きを確認して取り外します。これでコンデンサーレンズが外れます。今回内側のスクリーンはほとんど汚れていませんでしたので、コンデンサーレンズを綺麗にしただけですみました。

20080406_06

組み立て時の注意なのですが、ファインダーブロックを取り付ける際、上画像の丸印と、メーターのレバー(ひとつ前の画像の丸印部分)がうまく組むようにしないと、シャッターを示す追針が連動しなくなります。

20080406_07

上画像のX・FP接点の白いリード線だけ外します。ほかのリード線は外さなくてもOKです。

20080406_08

ミラーボックスを外します。アイピース下に当たる部分に2本のビス、ボディ底に2本(上画像の白丸印)、そして青丸印のバネを外すと、ミラーボックスがごっそり外れます。

20080406_09

朽ちたモルトを除去して新しいのを貼り付けましょう。ミラー受け部のモルトも忘れずに交換です。シャッター幕などが露出しますので、傷めないようにすること、またカビなど汚れがあれば丁寧に除去、ただし無理は禁物です。納得いくようであれば、ここから逆順に組み立てれば完成です。

20080406_11

20080406_10

露出計もOK、モルトも交換、ファインダーも綺麗になったことですので、試写してきましょう。

○追記(テスト画像)

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_pentax/jwc_test_20080411_yamabuki.html

http://junkworldconn.cocolog-nifty.com/photos/gallery_pentax/jwc_test_20080411_tsuyu.html 

| | コメント (12)

2008年4月 4日 (金)

PENTAX KX 露出計復旧

今回はペンタックスKXです。外観はSPにも似るしESIIにも似るし、MXにも通じるものがあります。手に持つとずっしりと重く黒ボディがアクティブな印象を与えます。ファインダーは追針式メーターが画面右側に、絞りが画面上に表示されていて、必要にして十分な情報を表示します。KXは優れたファインダーを持つカメラです。

20080403_01

さてタイトルを露出計の復旧としたのは、修理という内容ではなさそうなんで復旧という表現を使いました。結論から言うと無事に復旧したので、今回はその工程をUPします。

もともとこのボディは、露出計不動なだけではなく、お決まりのモルトが朽ち果て、ファインダーにカビ発生、ファインダーアイピースのバル剥がれ、シャッター幕の汚れ、などジャンクとしての要素が盛りだくさん(笑)なのですが、シャッターは正常に切れるし、プリズムもカビだけで腐食は無さそうですから、まあ直れば儲けものということ確保しました。そんなボディですから、修理にも手間が掛かりますので、今回は露出計の復旧についてということでUPしておきます。

20080403_02

上の画像が実際のファインダー画像です。ずいぶんと汚れてますね~。優れたファインダーが台無しですが、お掃除はまた次の機会ということにします。

電源入らずの状態だと指針は一番上に張り付いてます。軍艦部左肩、巻き戻しクランク部にバッテリーチェックボタンがありますが、これを押しても反応ありません。通常ですと、指針が1/15sから1/125sの間を指すものと思われます。

20080403_03

まず底蓋と電池室のチェックを行います。電池蓋のみ通電するかを確認。次に底蓋を付けないまま電池のみをボディ側にセットし通電を確認します。シャッターボタンを押すとメーターが少し反応しました。バッテリーチェックではなんと正常に動くじゃないですか!。通電しないのは底蓋の接触不良が原因のようです。でもって上画像の部分ですが、汚れが付いていましたので、接点復活剤もしくはフラックスを付けて磨きます。綺麗になったら底蓋を取り付けて露出計を確認。しかし一応光に反応するものの、とってもアンダーです。真っ暗に近い状態なのにF22でシャッターが1/30sでは話になりません。

20080403_04

ではトップカバーを外してさらに内部を調べることにしましょう。まず巻き上げレバーを外します。SPシリーズと同様にカウンターと一体になっています。SPと同じようにカウンターを止めるビスは逆ネジです。またベースを止めるスリ割りのあるリングも逆ネジですので、緩める際は破損しないよう要注意です。巻き上げレバーはSPのとめ方とは違い、外すのが簡単になっています。SPでは苦労しますがKXは楽になりました。

20080403_05

シャッターダイアルを外します。芋ネジ3本緩めると簡単に外れます。シャッタースピードもどの位置でもかまいません。メーターと連動していませんのでこれも楽ですね。

20080403_06

次に巻き戻しクランクを外しますが、上の画像の部分、よく見ると傷が付いています。前オーナーが外そうとした形跡ですね。なんでこんな所に傷が?と疑問に思いながら、割り箸で股に入れてクランクを回すと、なんとこの股の部分だけが外れてしまうではないですか!。これではノブが外せません。前オーナーは仕方ないので軸をペンチで挟んで回そうとした、そのときに付いた傷なのですね。

20080403_07

結局は上の画像のように外せたのですが、丸印の部分をニッパーで挟んで回したのでクランク根元と軸にの部分に盛大な傷が付きました。そのままではみっともないので、ヤスリで綺麗に削り整えました。あとでタッチアップしておきますね。

上の丸印の部分はもともと傾斜が付いていました。多分パトローネ室から差込み安くするための傾斜ですね。同じように少し斜めに削っておきました。

20080403_08

トップカバーを開けたところです。ペンタ部に超厚いモルトが張り付いています。プリズム上の基板を保護するためですね。なのですがこのモルトも朽ちていて、基板のICや配線もモルトが張り付いてベタベタになっています。トップカバーのモルトを取り除き、基板のモルト汚れも少量の無水エタノールをつけた綿棒で丁寧に取り除きます。作業しながら基板の配線を観察すると、半田付けをし直した形跡が確認できます。前オーナーが外したのでしょうか。まあそんなことはどうでもいいですね。断線がないことを確認し、仮にトップカバーをかぶせて、もう一度露出計を確認しますが現象変わらず。試しに半固定抵抗を動かしてみますが、大きな変化はありません。深層まで分解していませんが、CdsだかSPDが駄目になってるのか、電子部品が駄目になってるか、不安になってきます。そんな不安を抱きながら、次にISO感度ダイアル部分を外してみることにしました。

20080403_09

基板は上画像のビス2本で固定されています。画像上の部分、このビスが下の左側のものですが、丸印の真ちゅう製のワッシャが噛ましてあって、基板からボディにアースが行っているようです。外したワッシャをみるとこれも腐食気味で汚れています。フラックス液につけて腐食を落とし綺麗にして、再度組んで露出計を確認。っとここで元気良く反応するじゃないですか~。もちろんバッテリーチェックもOKです(嬉)。ではほかのカメラと露出を比べてみましょう。

20080403_10

ニコンNewFM2のファインダー画像です。レンズはAi50mmF1.8Sを装着。シャッター1/30s、絞りF5.6で適正露出になりました。

20080403_11

KXの方みると、やや1段ほどオーバーに出ましたので、上画像の半固定抵抗で指針を調整します。

20080403_12

結果ほぼ同じ値が表示されるようになりました(KXにはM50mmF2を装着)。これで露出計は良しです(ばんざ~い!)。

まあそんな訳で2箇所の接触不良が原因でした。結局は接点磨いただけですから、修理したというより、復旧したという言い方が適当なのかと思う次第であります。

次回はファインダーの清掃をしたいと思います。これ結構大変かな。

| | コメント (0)

2008年4月 2日 (水)

PENTAX SMC PENTAX-M50mmF1.7

ペンタックスのMシリーズ標準レンズ。F1.7という明るさは、なぜF1.8でないのだろうと疑問に思うのだけれど、0.1でも明るい方が優れているような印象をユーザーに与えて購買意欲をそそる。そんなペンタックスの戦略だろうか?。その昔新品で購入した時は、F1.4は買えないし、かといってF2では悔しいし、やっぱ中間取ってF1.7といった具合だったから、そう考えると最初からペンタックスを買うつもりなら、このレンズがF1.8でも何の問題もないことになります。

20080402_01

話を修理ネタにしましょう(笑)。今回のレンズはジャンク症状のごく一般的とも言うべきカビの発生したレンズです。観察するとカビの面は絞りの前後。要は空気の流れのある部分ですね。

20080402_02

20080402_03

しかし上の画像の通りかなり重症な部類。このようなカビは拭っても必ず跡は残りますね。コーティングを通り越してカラスまで到達しているとクモリとなってしまい、拭ってもまず取れません。

20080402_04

ではこれから分解になりますが、絞りの前後の面だけだと簡単な分解です。3つしか部品を外しません。銘板リング・前玉ユニット・後玉ユニット、この3つだけです。

ではまず1つ目の部品。銘板リング。これをゴムアダプターなどを使って外しましょう。フィルター枠に汚れがあると渋いので、爪楊枝や綿棒を使って綺麗にしてから緩めます。リングが外れると今度は2つ目の部品、前玉ユニットを工具を使って外します。外側の方のスリ割りに工具を当ててまわします。

20080402_05

前玉ユニットが外れました。絞りの面を観察するとカビがあるのが分かります。これをクリーニングします。

20080402_06

後玉を観察します。カビがありますね。上の画像の状態でもクリーニングできますが、後玉もユニットになっていますので、外した方がお掃除しやすいです。 そこで3つ目に外す部品の後玉ユニット。これをマウント側からスリ割りに工具を当てて外します。

はいここで一言。レンズの方ばかりでなく、鏡筒の方にもカビがあるかも知れませんので、観察してカビがあるようであれば除去しておきましょう。絞り羽根にカビがある場合もありますから、これについても除去の対象ですが、下手すると絞り羽根を傷めることがありますので細心の注意が必要です。

20080402_07

外した後玉ユニットの絞り面の部分です。外してもやっぱりカビがあります(当たり前:笑)。

20080402_08

クリーニング後の前玉と後玉です。綺麗になったでしょ~(嬉)。なのですが深層までカビの侵食はないものの、やはりコーティングは傷めていますので、光線加減ではカビの跡がわかります。拭ったところで元に戻らないということですね。

20080402_09

綺麗になったレンズをコシナのCT1EXに付けてみました。う~む案外似合っているな~。 

| | コメント (4)

2007年11月 6日 (火)

PENTAX A ZOOM 70-210mmF4

ペンタックスの「A ZOOM 70-210mmF4」を入手。AレンズはMレンズより大型になりプラスチックも多用され、個人的には精密感というか高級感というか、そういう感覚が薄く感じます。しかしこのレンズは望遠ズームとして主力商品。開放F固定、最短1.2m、70mm側ではマクロ機構も付く、フィールドでもっとも活躍したであろう(ってことは想像です:笑)レンズです。

20071106_00

さて症状は、前玉裏側に大きなカビ。ほか各エレメントにも曇りとチリがあります。これらはそれほどではないのですが、重症と思われるのが、ピントリングの不具合。回転させると、距離目盛とピントリングがずれてしまう。また70mm側のみでマクロのはずが、どの領域でもマクロ側に行ってしまう。ただボディに付けてファインダーを見ると無限も来るし、ピント合わせはできる。という微妙な状況です。早速分解してみたら、原因はすぐにわかりました。ピントリングに付随する各ネジの緩みで、締めなおしたら動作OK。というわけで各レンズの清掃ということになりました。

と分解工程を書きたいところですが、ちょっと趣向を変えて折り返しの組み立てからUPして行きますね(本当は「行き」の画像を押さえてなかったもんで:汗)。

20071106_01

全てのレンズを確認したところ、後玉側の汚れはほとんどないので、後玉の分解はやめました。そんなわけで折り返し地点の、前玉側から見て絞りの直後のレンズ面の掃除からになります。特に面倒はありません。ごくごく普通にクリーニングします。まあこの普通というのが何なんだ?ということもありますが(笑)。実はこの個体は前オーナーが分解されたようで、ここまでのレンズに拭きムラが見られ、また工具を当てたときにできた塗装の剥がれもありました。恐らくカビ取りをされたのでしょう、チリはありますが、カビはあまり見られませんでした。

20071106_02

取り出したレンズです。左が絞りの直前のレンズ(以後3群目とします)。右がその手前のレンズ(以後2群目とします)です。これらもごくごく普通に(笑)クリーニングします。

20071106_03

3群目を取り付けます。しっかりねじ込みます。すり割りに傷がありますね。

20071106_04

つや消し黒で塗装しておきましょう。ちなみに手前の部分も光っていたので、ついでに塗っておきます。

20071106_05

2群目を取り付けます。しっかりねじ込みます。最後の工具でしっかり締め付けます。やはり工具を当てた部分が光りますので、つや消し黒を塗っておきます。

20071106_06_2 

前玉ユニット(1群目)を組み込みます。これはピントリングも兼ねてますから、しっかり無限が来るようにしておかなければなりません。分解する時が大事でしっかり各ポイントで目印を付けておきましょう。前玉ユニット(1群目)を画像の印の部分が一致する場所からねじ込みます。あっ大きなカビそうじも忘れずに。ですね。

20071106_07

前玉ユニット(1群目)をねじ込みます。外す時に付けた無限の位置までねじ込みます。とりあえずこの時点でボディに仮付けし無限が来てるか確認しておきます。

20071106_08

ピントリングを差し込みます。「PENTAX-A・・・」の文字が上に来るようにします。反対でも大丈夫そうですが、やはり「PENTAX-A」が上にきたほうがいいでしょう。ちなみに反対側はシリアルNOが刻印されてます。

20071106_09

キー溝に白いプラスチックのコマを付けます(反対側も合わせて2箇所です)。ネジでしっかり固定します。

20071106_10

アルミ製のリングを取り付けます。ネジで4箇所とめます。実はピントリングの不具合はのネジの緩みが原因でした。これがちゃんとしてないとピントリングの回転がおかしくなります。このネジもしっかり締めます。ただあんまり力は入れない方がいいかも。細いビスなんでねじ山を壊しそうですから。

20071106_11

キー溝に透明のアクリル?のシールを貼り付けます。剥がすときは糊で付いてましたが、汚れがひどかったので、そのまま貼り付けるのはやめて、全て汚れと糊は落として、上からセロハンテープで固定しました。とりあえずこれで十分だと踏んでます。というのはこの上からボンドでゴムリングを固定するので、ずれる事はないと思ったからです。

20071106_12

ゴムリングを取り付けて(ゴムリングは予め綺麗にしておきます)、ボディに付けて動作確認。まあマウントも外さないし絞りもいじらないので、ピント調節とズーミングがうまくできるかのみですが。全てOK。完成です。

○お問い合わせがありましたので追記しますね(2009/03/30)。

20090330_01

一応ここまで分解してみました。前玉の分解ですがレンズ開口部(フィルター取付枠)にゴムアダプターを当ててまわすと、フィルター取付枠が外れ、上画像のようにフードと前玉ユニット(ねじ込まれています)が外れます。前玉ユニットは2枚のレンズで構成されているようです。プラの遮光枠がありますが、マイナスドライバーなどでこじると簡単に取れます。すると2枚目のレンズが取り出せそうなのですが、どうやら枠に接着されているようで、それを溶かせば取り出せそうですがリスクが大きそうです。実行するには失敗しても良いという覚悟が必要ですね。

○もう1枚画像追加しておきます。

20090330_02

こんな感じにフィルター取付枠にゴムアダプターを当てて回します。

| | コメント (9)